Luminescence of sapphire and ruby induced by He and Ar ion irradiation

青木 康; N.T.My*; 山本 春也; 楢本 洋

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 114, p.276 - 280, 1996/00

https://doi.org/10.1016/0168-583X(96)00186-3

200keVのHeおよびArイオンを照射することにより誘起されるサファイヤとルビーからの発光のスペクトルを室温で波長250nmから450nmの範囲で照射線量の関数として測定した。発光スペクトルの解析から、格子欠陥FセンターとFセンターからの発光と315nmにスペクトルピークを持つ発光の3つの主成分が観測されていることがわかった。サファイヤ中Fセンター、Fセンターは210ions/cmまでのHe照射で発光量の増加・減少を示し、発光量の最大値はそれぞれ、110ions/cm、110ions/cmで観測され、Fセンターは110ions/cm以上の照射で発光の濃度消光を引起こしていると考えられる。一方、315nmの発光バンドの発光量の線量に伴なう変化は、ルビー中でCr発光の変化と類似した。